トークイベント報告

 

1月9日に開催したトークイベントは無事に終わることができました。誠にありがとうございました。

 

今回のイベントの報告をさせていただきます。

 

トークイベント レポート(企画・司会 宮崎)
「最初に、トークイベントの概要とイベント企画のきっかけ、企画展の説明、studio PORTについての簡単な説明をおこなった。
 次に、パワーポイントを使って、岩名さんに生い立ち、絵描きになるきっかけからドイツ留学を経て、帰国してから村民芸術グループ「蜜ノ木」を作るまでの大まかな流れ、そしてグループの活動について説明いただく。同時に作品の紹介もおこなった。
代わって、石崎さん。今現在全国にあるアーティストラン(地方で芸術家達が集まって活動しているグループ)の紹介をして頂き、どのように活動したらうまく長続きできるか提案いただいた。
同じ目的を持った組織、グループと連携する。
その道に詳しい旅人にきてもらう。(地域アート巡りをしている人に来てもらうことによって、他の地方のアート情報やこちらの情報などの交換や、メディアだけではない口コミ情報などで広げていく)

アーカイヴを作る。
(以上三項目、石崎さんの資料から引用)
 次にお二人の対談。引き続き石崎さんの資料を基に、そもそも地方アートの原型はどういったものか、1960年代に全国で起きた前衛芸術運動に焦点をあてた話題に。その時代背景には、高度経済成長や政治、1964年の東京オリンピック等があり、時代の大きな流れによって都市と地方に格差が生まれ、その反発で勃発したのではないかと。
また、1964年のオリンピックから10年前に起きた第五福竜丸事件に対して、現代でも似たような傾向が見受けられる。2020年開催予定の東京オリンピックから9年前にあたる東日本大震災の原発汚染である。そのほかにも様々な出来事が現代にリンクしているのではないかと考察。
しかし、とても便利になった世の中とは言え、これから地方ではインフラをはじめとする様々ものが淘汰されていくと推測。過疎化が進む地で生き残りをかけた活動をしていかなければならない。
せめて呼び方だけでも希望を込めたいと、地方(ちほう・痴呆)・地域(ローカル・low cal)アートに代わるキーワード「過疎芸術」(過疎・可塑・(可塑剤)プラスチック)を石崎さんに提唱いただいた。その土地にはその土地の歴史背景が必ずあって、それを遡ってみたら色々わかってくることがある。見方によってはとても興味深い。
 最後に、PORT今後の展望について考える。四天王会館という複合施設にあり、他の地方のアーティストラングループと幾つか共通点があり、非常に恵まれた環境とご指摘を受ける。
三重でも活動し続けることが出来る可能性があると確認でき、今後の活動に少し期待が持てた。」

 

 

 

PORT運営や個人のアート活動について、具体的に考えるきっかけを頂いた貴重な機会でした。

 

お話はとても面白く、初めてPORTに来て下さったお客様とも交流時間を通してお話ができたこともよい時間となりました。ありがとうございました。